杉床 すぎもくの製材の様子です。
セリ落とした杉丸太を、自社工場でさらにフローリング用に選別します。
このように柔らかい色合いでクセのない木が、フローリングに向いています。
中には、変形したものや。
真っ黒や割れが入っているもの。
しみ(虫の後)が入っているもの。
欠点のある丸太は、フローリング以外のものに製材します。
製材すると、このようになります。
製材風景。
製材時にも木のクセを見極めながら、製材します。
1本の丸太からでも、節があるかないか、節の状態、色など1枚ごとに違ってきます。
製材した板を、用途別ごとに桟積みします。
大量生産と違い、丸太に一番適した製材をしています。
これで終了ではなく、この後 木材人工乾燥機で乾燥します。
月: 2015年7月
明日から県大会
和久湧久工房(わくわくこうぼう)で卓球の練習をしているA君が明日からいよいよ 県大会です。
丹有予選では、団体戦 優勝。
個人戦 2位と頑張りました。
県大会は、いきなり強豪との対戦ですが、自信をもって頑張ってほしいですね!!
丸太の仕入れ
製材とは、丸太を板や角材にするだけと思っている人が多いと思いますが
実は、全く違います。
と言うのも、丸太は自然素材の為 個体差が大きく製材後の製品を比べるとかなり違ってきます。
また、同じ丸太でも 心材、辺材部分で色合いなども大きく変わってきます。
その為、フローリングを製材するには 木材市場での丸太の仕入れが重要になってきます。
木材市場では、セリ方式で1番高い価格を提示した買い方にセリ落とされる仕組みです。
その為、セリ前に 丸太の状態を確認して製品をイメージします。
木材市場。
多くの丸太があります。
このように、何本かの固まりになっていて、固まりごとにセリを行います。
丸太に張り付けてある紙に、本数、㎥(立方メートル)、長さ、直径のサイズ、産地等が記入してあります。
セリ開始前に、丸太の品質をチェックします。
これは18本でひとつの固まりですが、1本1本違うので総合的に判断します。
セリ風景。
1番高い価格を表示した買い方に競り落とされる仕組みです。
そのため、どんどんセリ上がるときもあります。
フローリングに適した丸太は少な目なので、しっかりとチェックします。
そして、いよいよ競り落とした丸太を製材工場で製材します。
杉 無垢フローリング すぎもく
杉 無垢フローリング 「すぎもく」の紹介です。
すぎもくとは、施工後に反り・曲りがほとんど生じない、木の香りが溢れる 杉 無垢フローリングです。
弊社 (株)おぎもくが、原木の仕入れ、製材、乾燥、加工と一貫して生産しています。
特徴①
フローリング専用の丸太の仕入れ。
杉 丸太の中には フローリングに向いているものと向いていないものがあります。
丸太は、木材市場でセリ方式で仕入れますが プロの目利きで丸太を仕入れます。
特徴②
職人による製材。
仕入れた丸太を更に選別して、製材します。
丸太は自然素材のため、1本1本全て違います。
製材の方法を間違えると、施工後に反り・曲がり等が出る場合があります。
そのため、職人の技術により木のクセを見極めながら、何十種類もある製品の中から
最適な製品を製材します。
特徴③
中温乾燥。
質の良いフローリングが製材できても、乾燥方法を間違えると意味がなくなります。
木材の本来の性能を活かしつつ、含水率を12%以下まで最適に落とす中温乾燥方法でじっくりと乾燥します。
特徴④
養生。
乾燥後の製品は、熱を持っています。
このまますぐに加工すると、施工後の反り・曲がりの原因にもなります。
その為、屋根付きの倉庫でじっくりと養生します。
必要な養生期間は、約1か月。
特徴⑤
補修。
自然素材の為、中には、死節などの欠点が出ることがあります。
これを、自然素材のパテで補修をします。
特徴⑥
加工。
十分に養生した製品を加工します。
ただ、加工機に通すだけでなく、職人の目によって加工する向きや等級の選別を確かめていきます。
(株)おぎもく 和久湧久工房(わくわくこうぼう)展示場内
次回より、工程を詳しく書いていきます
つららのように・・・
この時期の丸太は、多くの水分を含んでいて 皮も取れているものが多くなってます。
その為、丸太の表面がつららのようにツルツルになって、滑りやすくなってます。
うっかり丸太の上に乗ってしまうと こけます
水分を多く含んでいるため、丸太も傷みやすく管理をしっかりしないと
虫害やカビ、割れが発生しやすくなります。
丸太管理が難しい季節なので、相場は全体的に下がり気味です。
ただ、質の良いものはあまり下がっていないので、丸太の管理に細心の注意を払います。
杉 無垢フローリングの価格差③
杉 無垢フローリングの価格差の理由のひとつに、選別内容と乾燥工程があると前回書きました。
では、どのようにして選べばいいか?
厚みやサイズによる価格差もあるので、同サイズの場合とします。
一番大事なのは、乾燥状態です。
乾燥には、乾燥機で乾燥する人工乾燥と自然に乾燥する天然乾燥がありますが
乾燥後の製品の1番高い含水率が何%以下かが分かっていることが重要です。
少なくとも、含水率を1度12%以下まで落としたものでないと、施工後の反り・曲りの確率は上がります。
残念ながら、人工乾燥も天然乾燥も含水率が高い製品が存在しています。
その為、含水率の確認が大切になります。
特に杉は個体差が大きいため、全ての材料の含水率を確認しないと製品の品質が安定しません。
大事なのは、乾いているか乾いていないかではなくて、含水率が何%以下まで乾燥している製品かの確認です。
杉 無垢フローリングの価格差②
無垢フローリングの価格差について、前回は選別内容でした。
そして、もうひとつの大きな理由は、乾燥工程です。
木材は自然素材なので、製材時に多量の水分を含んでいます。
この水分量を含水率と言って、木材に含まれる水分の量を%で表します。
そして、水分が木材から抜ける時に木材の変形が起こります。
ここで難しいのは、製品を見ただけでは、含水率はわかりません!!
木材は、含水率30%くらいから収縮が起こり始めますが
含水率が30%でも、触るとかなり乾燥しているように感じます。
つまり、このフローリングは乾いていると言われても含水率の%が分からないと
施工後の反り・曲りが生じる可能性があります。
その為、価格の安いものの中には、含水率が高いものが入っている場合もあります。
施工後の反り・曲り等を防ぐには、乾燥機で1度含水率を12%以下まで落とし
乾燥後の養生を1か月以上取る必要があります。
杉は個体差が大きいので すべての材料の含水率をきちんと管理しないと
施工後の反り・曲がりが生じる原因になります。
結果として、杉 無垢フローリングの価格差は、品質の選別と含水率の%によって差が出てきます。
では、どのようにして選べばいいか?
この話は、次回に。