おぎもくブログ

カテゴリー: 木材の不思議

クリプトメリア ジャポニカ

 

クリプトメリア ジャポニカ

と 聞きなれない言葉ですが 杉の学名です。

この言葉は、ラテン語で 「隠された 日本の財産」と訳します。

聞くと、「屋久島の縄文杉」や 「正倉院の宝物の唐櫃(からびつ)に
使用されている」「花粉症」など いろいろなイメージがあると思います。

製材所も「個体差が大きい」「乾燥が難しい」などがあります。

杉は、「隠された 日本の財産」の言葉通り有効活用すれば
素晴らしいものになります。

反面、かなりの「駄々っ子」もいるので いい加減に扱うと
ひねくれてしまうものも

製材所にとって やりがいのある木です

木の環境の違いで。

木が反る原因は、いろいろありますが、原因のひとつ木の環境があります。

日本では、ほとんどの木が山に生えています。
つまり、多くが斜面に生えています。

木も人間と同じで、斜面に対して 踏ん張っています。
そのため、木のクセとして残り、製材後に反る場合が出てきます。

あて材のようにクセが大きい材は、バネがはじけたように反ります。
(左側があての部分。製材直後に反ります。)

あての大きい材は、いつまでも反り続けるので、基本的に建築用には不向きです。
しかし、梁丸太隅木のようにあて材を利用している部材もあります。

木は、生き物だということを実感するときですね

恒例の時期が。

 

山崎木材市場まで行ってきました。

今回は、が多く出品されています。

そして、この時期恒例の現象が丸太に起こります。

それが、コチラ。

木の皮が取れているものが多くなります。

これは、春になり気温が上がってくると 木が水分を吸い上げるために
起こる現象ですが、その為 この時期の丸太は、大量の水分を含んでいます。

大量に水分を含んだ丸太は、虫が入り込んだり、カビも生えやすくなるので
製材所にとっては、頭が痛い時期ですね

今回は、の柱用の丸太を競り落としました。

凍結材

 

気温もぐっと下がり、恒例?の丸太の凍結材が出始めました。

凍結材とは、丸太に含まれる水分が凍ってしまう状態です

辺材(白い部分)が凍結しています

ぱっと見は、あて材のようにも見えますが
凍結材は、円に沿って このようになります

また、あて材は、全面にあてが入ることは、ありません

前回も書きましたが、やっかいなのが、真直ぐに製材できなくなります。

凍結の部分で鋸がうまく切れず、ゆがんだ製品になるので
ゆっくりと製材しなければならなくなります

モノづくりにこだわる

 

(株)おぎもくは、「モノづくりにこだわった製材・乾燥・加工」をしています。

例えば、丸太には、腹と背中と言うように、人間と同じように向きがあります。
この向きを見極めて製材します。

製材と言うと、丸いものを四角にするイメージを持たれている方が多いですが
向きを間違えて製材すると見た目が変わらなくても
強度にも関係する事もあります。

人が山登りをする時、リュックなどの荷物は、たいてい背中に背負いますね。
腹のほうだと、力があまり入りません。

木材も同じで、背中に荷重を受けたほうが、強度があります。
梁桁など向きを間違えて製材・加工・施工した場合
見た目は、変わらなくても 強度に関係してきます。

向きだけでなく、乾燥方法・加工方法により見た目が同じでも
その後、大きく変わってくることがあります。

施主様が「住み心地の良い家」と感じられるようモノづくりにこだわっています

木の向き・クセ②

前回の続きです。
今回は、丸太の状態で見てみます。

写真では、少し分かりづらいですが。
この杉 丸太は、右側が腹左側が背中になります。

こちらの丸太は、さらに分かりづらいですが、2方向に曲がっています。

木は、人間のように、はっきりと腹と背中が分かれていない場合もあるので
製材時に職人の眼でしっかりと確認します。

次に、製材後の製品を比べてみます。

こちらは、右側が腹左側が背中です。

こちらも、右側が腹左側が背中ですね。

この製品は、元の丸太がほぼ真っ直ぐなので、この角度からだと見分けがつきにくいですね。

木材は、奥が深いと感じる瞬間です。

木の向き クセ

 
木には、向き・クセがあると 何回か書いてますが今回は、もう少し詳しく書いてみます。

木は、人間と同じようにクセがあります。このクセや向きを計算して製材しますが
間違えると、製材後、大きく反ったり、強度低下の可能性も出てきます。

向き・クセがある理由。
1番大きな理由は、木は斜面に生えていることです。


基本的に、太陽の当たる谷川に枝が多く生えます。
人に例えるとわかりやすいですが、リュックサックを背負って
斜面に立っている
イメージですね。

踏ん張るには、自分の腹を山側に背中を谷川に向けます。
同じように、基本的に木も山側を腹、谷川を背中と呼びます。  

このように、真っ直ぐに見える木もクセ、向きがあります。

そして、なぜ木の向きが重要か?

例えば、梁・桁の場合、必ず腹を下側、背中を上側になるよう製材します。
これも、人間に例えると分かりやすいですが、うつ伏せで人が背中に乗るのと
仰向けで腹に人が乗るのと、どちらが安定しているか。
一目瞭然ですね

(株)おぎもくでは、すべて職人により木の向きを確かめ、製材しています。

杉の魅力

 
杉には、多くの魅力がありますが、その中でも大きいのが調湿作用です。

調湿作用とは、木材が湿気の多い時に水分を吸収し、湿気の少ない時に水分を放出する
作用の事です。
その為、湿度が一定に保たれ、内装材など多くの杉 無垢材を使用した家では、健康で
過ごしやすくなります

実際に、私の家でも 杉 無垢39mm厚フローリングを居間に施工しましたが
部屋に入ると、湿度の差を感じ取れます。

おそらく、調湿作用で最も有名な建物が奈良の正倉院では、ないでしょうか。

宝物が1000年以上良好な状態で保存されてますが
高床式で地面からの水蒸気が遮断されたのに加え、杉の唐櫃に入れられていた為
しっかりと調湿作用が働いてたとされています。

これは??

 
丸太の写真ですが。
良く見ると、白っぽいものがちらばっています。

これは、が丸太を食いつぶした残骸です。
写真では、分かりづらいですが、小さな穴がポツポツ開いています。

これが、本当にやっかいで、丸太の価値が一気に下がってしまいます。
深く虫が入ってしまうと、その部分は、製品として使用できなくなります。

もしも、無節の部分に、虫が入ってしまったら・・・

その為、丸太の管理に注意が必要な時期です。
改めて、木材は生き物だと実感しますね。

杉 無垢材

 
は、製材業にとっては、実は、少々厄介と言うか不思議な木です。
一番の理由は、個体差が桧や米松に比べ かなり大きい為です。

例えば、どちらも杉ですが
こちらは、柔らかい色あいですが。

こちらは、真っ黒です。

製材してみると。


このように、一目瞭然です。
また、黒色は、とにかく乾きません
乾燥時間も倍以上かかります。

元々、杉は乾燥時間が桧や米松に比べなり長いので、乾燥コストもかかります。

と、ここまでだと、良くないイメージですが

しかし、屋久杉のように何千年も生きている木もあり、不思議な魅力があります。
また、フローリングなどに使用すると、時が経つにつれ だんだんと色合いが
なじんで
きて、何とも言えない色合いになります。

つまり、製材時の丸太の選別適材適所な部材に製材する技術重要になってきます。
すべてを同じに製材すると、真っ黒な製品や含水率が高い製品など品質がバラバラ
ものになります。
また、残念なことに そのような製品が出回ってることもあります。

その為、大工さんでも 杉=あまり良くない イメージを持たれてる方がいます。
しかし、きちんと製材・乾燥・養生・加工すれば素晴らしい製品になります。

また、前回書いたように、体に良いことが、科学的にも証明されています。
次は、その辺りを書きます。