おぎもくブログ

月: 2013年3月

木は、生き物です。

 
木は、生き物なので1本1本すべて違います。

その為、個体差がかなり大きいです。
杉は、色合いなども違いがあるので、いろいろな表情を見せます。

曲がり
比較的真直ぐに見えますが、かなり大きく曲がっています。
このような木は、クセが強いものが多いです。

大節。
枝が太かった為、大きな節になっています。

変形。
生えていた場所の影響で、このような形に。
このような木もクセが強いです

割れ。
木の中が割れています。製材するとバラバラになることもあるので
製材には、不向きです。

色黒。
産地の土の影響か、色が黒くなっています。

クサリ。
芯の部分が腐っています。

その他にも 虫、あて材、風倒木、枯れ、節、年輪が詰まっているか 
など様々な丸太があります。
杉は、空気に触れると色が変わるものもあります。

その中で、適材適所の丸太を選んで 木材市場で競り落とします。

すぎもくシリーズ誕生!!

 
(株)おぎもくの杉床 すぎもくが誕生しました!!

すぎもくシリーズは
原木仕入れ 製材 乾燥 加工をすべて一貫して生産する
杉 無垢 フローリングです。


人と木材に優しい中温乾燥材です

中温乾燥により木材が本来持つ 健康・快適効果を充分に発揮
反り・曲がりのほとんど生じない (株)おぎもくこだわりの杉 無垢 フローリングです。

びっくり!!

 

山崎木材市場に出品されていた 桧丸太です。

写真では3本ですが、5本出品されています。

サイズが、長さ10m 直径56cm   
     長さ10m 直径48cm
     長さ10m 直径52cm
     長さ 9m 直径46cm
     長さ 8m 直径44cm

で材積が12.917㎥でしたが 競りの合計金額が800万円超え!!!

かなり盛り上がりました

     

フローリングが反る理由  その他

 
フローリングが反る理由の主な原因は含水率でしたが、他にも原因があります。

一つ目は、あて材など 木材のクセが大きい時。
真っ直ぐに製材しても しばらくすると反ってきます。
ただ、 乾燥機に入れると「くの字」程 大きく反ることもあるので
あて材のフローリングが出回ることは少ないと思います。

あて材。

 

もうひとつの原因で、最近増加していることがあります。

特に冬ですが、エアコンを使用し 室内の湿度が10%以下になっている場合です。
換気をしていないと、部屋の空気がカラカラに乾いています。

この状態だと、反ってくる可能性がありますが、湿度20%以下だとインフルエンザなどのウイルスも活発になってくるので、人にも良くありません。

ウイルスは、湿度50%程で 数分で死滅すると言われています。

よく勘違いされるのですが、含水率と湿度は、全く別のものです。

含水率とは、木材に含まれる水分量で湿度とは、空気中に含まれる水分量の事です。

フローリングが反る理由③

 
木材人工乾燥機で、含水率を12%以下まで落としても 
すぐに加工するのはよくありません。

乾燥後木材は、平衡含水率に近づくため少しずつ湿気を吸収します。
つまり、乾燥後すぐに加工し施工すれば、今度はフローリングが膨らみ
実の隙間が盛り上がってきます。

これを防ぐためには、乾燥後 倉庫で養生しなければいけません。
その期間は、最低でも1ヵ月以上です。

ほとんど反りの生じないフローリングを生産するには
丸太の仕入れから養生後の加工まで約2カ月の時間がかかります。

その為 丸太の選別、製材、乾燥、養生、加工 すべての工程が大切です。
ひとつでも いい加減にすると良い製品が出来ません。

フローリングが反る理由②

 
前回の続きです。
反らないフローリングを生産するには、
結合水を抜かないといけません。

木材に含まれる水分量含水率(がんすいりつ)で表しますが
自由水が抜けた状態で約30%です。

木材が安定する含水率(この状態を平衡含水率と言います)が約15%なので
自由水が抜けただけだと反る可能性が非常に高くなります。

ではなぜ、平衡含水率まで乾燥したフローリングが少ないのか?
理由は、時間とコストです。


自由水を抜くのは、比較的簡単ですが結合水は分子と結びついている水なので
なかなか抜けません。
木材人工乾燥機でも含水率を2%落とすのに数日かかる事もあります。

反らないフローリングを生産するには、含水率を最低でも12%以下まで
一度、落とさないといけません。

そして、12%以下まで落とすと反らないフローリングが出来るかと言うと
実は、そうでもありません。

その理由は、次回に。。。

フローリングが反る理由

 
無垢のフローリングは反るから、使いたいが悩んでおられる方も多いと思います。
そこで、今回は、反る理由を書いてみました。
フローリングの反る理由には、木材のクセ乾燥状態施工後の使用状態などが
ありますが、1番大きな理由は 木材の乾燥状態です。


少し難しい話になりますが、木材に含まれる水分には、自由水結合水があります。
そして、木材が反るのは 結合水が抜ける事により起こります。
木材が乾燥するのは、まず自由水が抜けてその後結合水が抜けていきます。
自由水が抜けただけでは、木材の変形は起こりません。
しかし、重量も軽くなり、乾いたように見えます。
実は、この自由水が抜けたのみのフローリング反りの原因をつくっています。
施工時は、反りはありませんが 施工後 数か月で結合水が抜け始めるため
住み始めてから反ってきたとなります。
では、反らないフローリングはどのようにすれば出来るか。
続きは、次回に書きます。

乾燥機入れ

 

杉 構造材を製材した後 木材人工乾燥機に入れます。

この乾燥機で、長さ14mまで入れることが出来ます。

中温乾燥でじっくりと乾燥しますが 高温乾燥に比べ倍近く時間をかけて
乾燥します。

コスト、納期だけを考えると高温乾燥がいいのですが
高温乾燥だと 木材が本来持っている成分が抜ける可能性が高いので
施工後、何十年先の家の事を考えて 中温乾燥方式を取っています。

毎日、木材に触れていると やはり高温乾燥材は違和感を感じます。。<br>

6m材 製材

 

前回 山崎木材市場で競り落とした 杉 6m材を製材しています。

今回は、ほとんどが直径34cm以上の丸太です。

ピタゴラスの定理を使って 巾300mmの構造材を取ります。<br>

赤味の綺麗な 構造材が多く取れました
真ん中の白く見える部分は、割れ止めを塗っています

下地材

 

一般的に製品のサイズが小さいものほど 乾燥後の反り・曲がりが大きくなります。

特に 天井仕上げの下地材である野縁(のぶち)などは、35mm×35mmのサイズ
なので、反り・曲がりの確率が高くなります。

その為、乾燥材でもAD(天然乾燥)の製品が多く出ています。

ただ、天然乾燥はなかなか乾燥が進まず、実験しましたが 
きちんと乾燥するまで、夏場でも最低3カ月。11月~2月頃は、ほとんど乾燥しませんでした。

杉 野縁(9入り)

サイズが小さいものは、木のクセが大きく影響します

これは、真直ぐですが。

クセのある丸太からだと。

このように大きく反り・曲がりが生じます。
これは、自由水がなくなり 結合水が乾燥することにより起こる現象です。

>(株)おぎもくでは、木のクセを見極めて製材しています。
丸太は、同じように見えても1本1本すべて違うので、適材適所で製材すると
大きく反るような製品は、ほとんど出ません。