おぎもくブログ

カテゴリー: 木材の不思議

丸太に厳しい季節

 

毎年この時期は、丸太の品質にとって厳しくなっています。

春に向けて、立木が水分を活発に吸い上げるので 
伐採時に大量の水分が含まれています

すると、木の皮がズルズルとむけ始めます。

そして、日光が当たるなどの影響もあり 丸太の表面が割れてきます。

更に、もう少しすると 虫が卵を産み付けにやってきて
ひどい時は、虫の穴だらけになるときも

その為、この時期は 丸太のまま長期間置かずに製材して
製品として、置いておきます。

木は、生き物です。

 
木は、生き物なので1本1本すべて違います。

その為、個体差がかなり大きいです。
杉は、色合いなども違いがあるので、いろいろな表情を見せます。

曲がり
比較的真直ぐに見えますが、かなり大きく曲がっています。
このような木は、クセが強いものが多いです。

大節。
枝が太かった為、大きな節になっています。

変形。
生えていた場所の影響で、このような形に。
このような木もクセが強いです

割れ。
木の中が割れています。製材するとバラバラになることもあるので
製材には、不向きです。

色黒。
産地の土の影響か、色が黒くなっています。

クサリ。
芯の部分が腐っています。

その他にも 虫、あて材、風倒木、枯れ、節、年輪が詰まっているか 
など様々な丸太があります。
杉は、空気に触れると色が変わるものもあります。

その中で、適材適所の丸太を選んで 木材市場で競り落とします。

フローリングが反る理由  その他

 
フローリングが反る理由の主な原因は含水率でしたが、他にも原因があります。

一つ目は、あて材など 木材のクセが大きい時。
真っ直ぐに製材しても しばらくすると反ってきます。
ただ、 乾燥機に入れると「くの字」程 大きく反ることもあるので
あて材のフローリングが出回ることは少ないと思います。

あて材。

 

もうひとつの原因で、最近増加していることがあります。

特に冬ですが、エアコンを使用し 室内の湿度が10%以下になっている場合です。
換気をしていないと、部屋の空気がカラカラに乾いています。

この状態だと、反ってくる可能性がありますが、湿度20%以下だとインフルエンザなどのウイルスも活発になってくるので、人にも良くありません。

ウイルスは、湿度50%程で 数分で死滅すると言われています。

よく勘違いされるのですが、含水率と湿度は、全く別のものです。

含水率とは、木材に含まれる水分量で湿度とは、空気中に含まれる水分量の事です。

フローリングが反る理由③

 
木材人工乾燥機で、含水率を12%以下まで落としても 
すぐに加工するのはよくありません。

乾燥後木材は、平衡含水率に近づくため少しずつ湿気を吸収します。
つまり、乾燥後すぐに加工し施工すれば、今度はフローリングが膨らみ
実の隙間が盛り上がってきます。

これを防ぐためには、乾燥後 倉庫で養生しなければいけません。
その期間は、最低でも1ヵ月以上です。

ほとんど反りの生じないフローリングを生産するには
丸太の仕入れから養生後の加工まで約2カ月の時間がかかります。

その為 丸太の選別、製材、乾燥、養生、加工 すべての工程が大切です。
ひとつでも いい加減にすると良い製品が出来ません。

フローリングが反る理由②

 
前回の続きです。
反らないフローリングを生産するには、
結合水を抜かないといけません。

木材に含まれる水分量含水率(がんすいりつ)で表しますが
自由水が抜けた状態で約30%です。

木材が安定する含水率(この状態を平衡含水率と言います)が約15%なので
自由水が抜けただけだと反る可能性が非常に高くなります。

ではなぜ、平衡含水率まで乾燥したフローリングが少ないのか?
理由は、時間とコストです。


自由水を抜くのは、比較的簡単ですが結合水は分子と結びついている水なので
なかなか抜けません。
木材人工乾燥機でも含水率を2%落とすのに数日かかる事もあります。

反らないフローリングを生産するには、含水率を最低でも12%以下まで
一度、落とさないといけません。

そして、12%以下まで落とすと反らないフローリングが出来るかと言うと
実は、そうでもありません。

その理由は、次回に。。。

フローリングが反る理由

 
無垢のフローリングは反るから、使いたいが悩んでおられる方も多いと思います。
そこで、今回は、反る理由を書いてみました。
フローリングの反る理由には、木材のクセ乾燥状態施工後の使用状態などが
ありますが、1番大きな理由は 木材の乾燥状態です。


少し難しい話になりますが、木材に含まれる水分には、自由水結合水があります。
そして、木材が反るのは 結合水が抜ける事により起こります。
木材が乾燥するのは、まず自由水が抜けてその後結合水が抜けていきます。
自由水が抜けただけでは、木材の変形は起こりません。
しかし、重量も軽くなり、乾いたように見えます。
実は、この自由水が抜けたのみのフローリング反りの原因をつくっています。
施工時は、反りはありませんが 施工後 数か月で結合水が抜け始めるため
住み始めてから反ってきたとなります。
では、反らないフローリングはどのようにすれば出来るか。
続きは、次回に書きます。

自由水と結合水

 
木材に含まれる水分に 自由水結合水があります。

自由水とは、木材の中に入り込んでいる水。
結合水とは、木材を形成している分子と結びついている水。

と 文字にするとややこしいだけなので

水を含ませたスポンジを木材と例えます。

スポンジをしぼった時に出てくる水が自由水。
スポンジを形成している分子と結びついている水が結合水です。
(結合水は、この状態では見えません)

そして、木材を乾燥させるとまず自由水が抜けて、その後に結合水が抜けていきます。

自由水は比較的簡単に抜けますが、結合水はなかなか抜けません。
そして、この結合水が抜け始めると、木材の収縮や変形が起こり始めます。
(自由水が抜けた時点での含水率は、約30パーセントです)

自由水が抜けた木材に触れると、乾燥材のように感じますが 数か月経つと
結合水が抜け始めるので、木材の変形が起こり始めます。

これが、施工後しばらくしてから、床の変形や音がバシッとなるなどの原因のひとつになっています。

これを防ぐには、結合水を乾燥させる必要があります。

凍結材の季節がやってきました

 

今年も 丸太が凍る 凍結材が出る季節になりました。

凍結材とは、丸太に含まれる水分が凍る現象です。

丸太の白い部分が凍結しています。

すべての丸太が凍るわけではありませんが、凍結材は 真直ぐ製材出来なくなるので
作業効率が大きく落ちます。

その為、凍結していない丸太を見極めて競り落とします。

今回は、フローリング用の 杉 丸太を競り落としました。

無垢 フローリングは 調湿作用により インフルエンザを防ぐ効果もあるので
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杉がインフルエンザを防ぐ?

 

杉がインフルエンザを防ぐと聞くと「えっ?」となると思います。

もちろん、杉の木がインフルエンザを防ぐと言うわけでは
ありません。

インフルエンザは、ウイルスが体内に入り感染します。
そして、ウイルスは一般に湿度が低下して過乾燥になることで増殖します。

つまり湿度が影響してきます。

冬は エアコンの使用などでのどが痛くなったりすることがありますが
部屋の中の湿度がかなり低くなっている時があります。
こんな時は、ウイルスが増殖しやすい状態になっています。

方、木材は調湿作用があり、は特に効果が大きいです。
つまり、内装材に杉を使用すれば、調湿作用により,湿度が調節され
ウイルスの増殖を抑える働きをします。

自然のチカラは、大きいですね

クリプトメリア ジャポニカ

 

クリプトメリア ジャポニカ

と 聞きなれない言葉ですが 杉の学名です。

この言葉は、ラテン語で 「隠された 日本の財産」と訳します。

聞くと、「屋久島の縄文杉」や 「正倉院の宝物の唐櫃(からびつ)に
使用されている」「花粉症」など いろいろなイメージがあると思います。

製材所も「個体差が大きい」「乾燥が難しい」などがあります。

杉は、「隠された 日本の財産」の言葉通り有効活用すれば
素晴らしいものになります。

反面、かなりの「駄々っ子」もいるので いい加減に扱うと
ひねくれてしまうものも

製材所にとって やりがいのある木です